もともと人気のあるイヌで、特に最近ではディズニー映画『101』で再び人気上昇中のダルメシアン。白い被毛に黒の斑点となんともおしゃれだが、実はその起源についてはハッキリしていない。ヨーロッパ、アジア、アフリカなど各地で発見されている古代の彫刻、絵画、著作の中に斑点のあるイヌが登場するが、それが祖先にあたるかどうかについては現時点でも証明されておらず、いまだに議論が続いている。
ただし、18世紀ごろからはヨーロッパでダルメシアンという名前が知られるようになる。それはこの時期、国境にこだわらず各国を流浪していたジプシーのたちの馬車を伴走していたのが、このイヌだったからだ。
19世紀に入るとダルメシアンは馬を恐れないことが評価され、ヨーロッパの大都市で馬車の先導をするイヌとして重宝されるようになる。当時は歩道も信号もなかったので警笛の代わりをするイヌとして注目されたのだ。
ところが、自動車の登場と共にその評価も一変。ダルメシアンは一時、失業状態に陥ってしまった。しかし、その後は番犬はもちろん、軍用犬、鳥猟犬、さらにはサーカスのステージなど、さまざまな場所で活躍。また、水玉模様の斑点の美しさからショードッグとしても注目され、その人気を着実なものにした。
日本でも1959年に発表されたディズニー映画『101匹ワンちゃん大行進』(実写版『101』の原作にあたるアニメーション)で注目され、不動の人気を獲得した。
引き締まった筋肉、バランスのとれた体格、幅広い垂れ耳、そしてなんといっても白の被毛に黒の斑点が特徴。
賢く、活発で遊び好き。警戒心が強く初めての人にはなつきにくいので、番犬などに向いている。また、丈夫で清潔なイヌなので、どんな気候にも適応できる。
規則正しい生活を好み、食事も例外ではない。小さいうちは胃の負担にならないように、3~4回に分けて子犬用フードを決められた時間に与えるようにする。そして3食では多いが、2食では物足りないというぐらいの食欲になったら成犬用のペットフードに切り替えて、2食にしてあげる。目安としては、子犬時がドライフード約500g、成犬時が約370g。
一般的に皮膚が弱く蚤アレルギーや食物アレルギーにかかりやすい。毎日こまめに皮膚のチェックをし、短毛用のブラシで軽くブッラシングする。
子犬時は散歩や、近くの公園などで放してあげるなど、軽い自由運動をさせるのがいい。成犬になったら、1日2回に分けて3時間くらいの散歩が適当。公園での自由運動もいい。