昔は猟犬として、現在では家庭犬として人気のビーグル。この犬の正確な起源についてはいまだに不明だが、古代ギリシアの将軍クセノフォンが、ウサギ狩りの際に用いていたとされている。
イギリスに持ち込まれたのは1066年のこと。当時は今よりも小型だったようだ。ウサギ狩りやキツネ狩りにかり出され、獲物を追いかけるときに、甲高い声で鳴くことから“草原の演奏家”と呼ばれていた。また、狩りに適した改良がこの頃に行なわれ、現在のビーグルに近い犬種になったといわれる。
王族にも愛された犬で、エリザベス1世、ウィリアム3世、ジョージ4世などに飼われていた。
1860年、アメリカへの輸出が始まった頃から、猟犬としてではなく家庭犬として注目されるようになり、その後、日本を含め世界中で愛される人気犬となった。
たくましい筋肉のよくついたひきしまった犬で、胸は深く、幅も広い。
頭部は幅広く、輪郭がはっきりしている。目は大きく丸く少し離れており、色は暗褐色か薄茶色。鼻も黒く広い。耳は頬にかかるぐらいまで垂れ、平らで広い。
四肢は筋肉が発達しており、前肢はまっすぐ。尾は中ぐらいの長さで先細。直立しており、背中に巻かない。被毛は短毛で密生しており、水を通さない。色は、レバー色を除くハウンド・カラーならすべてよい。
陽気な性格で好奇心旺盛な犬。遊ぶことと食べることが大好き。昔の名残があるため今でもよく吠え、多少うるさく感じることがあるかもしれない。飼い主に対しては従順。
子犬のころは胃の負担にならないように与えるのが基本。ブリーダーやペットショップで与えていたドックフードとミルクの量を確認し、同じものを同じ時間で与えるようにする。
成犬になったら、ドライフードをメインに1日1回。目安としては子犬時が約260g。成犬になったら約200g。
散歩後に軽くブラッシングするか、堅く絞ったタオルで拭いてあげる程度でよい。
子犬時は自由運動。成犬になったら朝、夕1日2回の散歩が必要。また広場での自由運動などを行なうとよい。